しぐら坂峠〜八畳岩
(椎倉山:220m)

◆以前 松鞍山の帰路 富加IC近くの八畳岩の西に連なる尾根を歩いてみたいと思った。調べてみると『志津野村は小野の南にありて富元庄といふ 椎倉山は村の南にあり。甚だ高からずといへども四方平原なれば諸方より良く見ゆる。山上に古城祉ありて永井隼人住みしよしいひ伝へたり』とあるのでしぐら坂峠東の220mPが『椎倉山』と思われる。 昔(1560年頃 世はまさに群雄割拠する戦国時代)ここに関城主:永井隼人の出城があり『椎倉山城』と言われていたようだ。永(長)井隼人は隣の加治田城祉にも出てくる人物  こんな何んでもない所にも深ーい歴史があるもんだ。
 <Approachi>  春日井→犬山→鵜沼・坂祝バイパス→関市→中池公園→しぐら坂トンネル
  2011/07/06(水)   晴れ 単独山行     沿面距離 4.2km
ルート 車止(9:56)→#59鉄塔(10:08)→椎倉山(10:21)→鞍部(10:36)→#11鉄塔(11:34)→230p(11:48)→
八畳岩(12:10-12:40)→#11鉄塔(13:07)→#10案内標(13:20)→鞍部(13:50)→竹林(13:57)→車止(14:07)
GPS軌跡
 (カシミール3D)
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
及び数値地図50メッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平21業使、第198号)」
関市内を過ぎ 中池公園へ 公園の右手からしぐら坂トンネルへ トンネルを出るとすぐに東海環状道が見える。手前の細い道へ右折 富加関4番のガードを潜り2軒目の民家で聞き取り(地形図の 峠からより竹林の間からの方が良いよと言われたので 峠からと思ってたが変更とする。(山頂の城跡の事や井戸があった事など 子供の頃登ったことがあるとのことでした。)  
 駐車地点  鉄塔巡視路
駐車地点と竹林入口(右上は高速道) 丸山幹線(関電)59鉄塔巡視路?
富加関4番のガード南出口へ駐車 スタートするも竹林の入り口が分かりづらい。見当をつけ突入すると明瞭な道があったが 暫くすると草が茂って踏み跡は怪しくなる。沢を渡ると少しで右に階段が見られたので上がる。これが#59鉄塔への巡視路であろう。
 #59鉄塔  池跡?
丸山幹線59鉄塔 椎倉山頂の池跡?
登り切って丸山幹線59鉄塔着 展望良好 北部中濃線#11鉄塔が遠い 一服後隣の北部中濃線8鉄塔へ #8鉄塔を過ぎると踏み跡は左へ逸れていくのでここは高目を目指して直登 藪を分け登って行くと嫌いなウラジロが出てきた。右手へ薄い所を登り切ると平坦な(10畳程)所に出た。ウーンここが城跡かな?左手に径5m弱 深さ1.5m位の窪みがあった。(これが聞いた池かな?)隣はさらに2m程高く広くなっていたがヤブがひどかった。今木々が成長して展望はないが500年前は南北が見渡せた絶好の場所だったかもしれない。 さあ八畳岩を目指そうと思ったら猛烈な藪となった。一時北へ下り過ぎ尾根へ登り返し 踏み跡全くなし。
 途中の岩場展望  下にゴルフ場
途中の岩場から #11鉄塔からゴルフ場(案内標は飛騨旧幹線)
藪の中下って行くとやや歩き易くなったと思ったら鞍部に着いた。左へ微かな踏み跡があった。(下ってきた斜面はとても戻れない 帰路ここから下ろう) 踏み跡はあるようなないような とても尾根上は辿れない。尾根から離れたり登り返したりが続く。時々展望の良い岩場があった。中々鉄塔が見えない。コブを2つ3つ越え やっと#11鉄塔が見えた。ここ(鉄塔手前の230ピーク)から下りになると黒いプラ階段が現れ歩き易くなった。(巡視路に入っているようだ。案内標を見落としたか?)北部中濃線11鉄塔着 隣に飛騨旧幹線鉄塔(413番)もあり。ここから南へ巡視路を辿ればゴルフ場辺りへ降りられそうだ。ゴルフ場では暑い中プレーしている人もいる。(と思ったがお互い様か。)
 先端の岩  八畳岩にて
先端の岩(渡れなかった) 八畳岩(気安めだがスパッツは蛇対策)
北側は草が茂り放題 東へ1段上がりまた藪が始まる。次のピーク(230P)へ上がった所で脳内地図が閃いた。(確かこの辺で方向変換のはず)やや南方向へ藪の薄い所を探し下ると時々八畳岩らしき岩場が見えた。ヨシ!方向は間違っていない。下った所で今度は左へ 今日は長い藪漕ぎだー(疲れたーと思ったら2Hを越えていた。) 岩場をのっ越したり巻いたりやっとのことで八畳岩着 メチャ暑い!水分補給とおにぎり1個で軽く済ませる。(暑さとバテで多くは食せない)岩陰で休憩
 八畳岩から富加インター  #11鉄塔
八畳岩から富加関インター #11鉄塔(北部中濃と飛騨旧幹線交点)
帰路最初のピークを下った所で間違えた。直進してしまいクモの巣がやたら多かったので気付いた。#11鉄塔へ戻り一安心 次のピークへ40mの登り プラ階段を登り 暫くすると#10鉄塔への案内標があった。(往路見落とし)ここから下ろうかとも思ったが何となくエスケープRの感じがして 最初決めた鞍部まで戻る事にした。藪は相変わらずだが往路よりは気が楽であった。鞍部着 北側へ薄い踏み跡を下る。暫くすると#8、#9の鉄塔案内標があった。巡視路は山裾を巻いているようだ。ここは尾根上を北へ進むとピンクのテープがあり テープはピークの上部へ続いていたが左に下る作業道があったのでこれを下る。下って行くと先に竹林が見え沢を渡ると朝登った階段に出会った。竹林を抜け車止まで この後<しぐら坂峠>(旧道)に寄ってみた。旧道は廃道に近いが峠の地蔵様付近はきれいに整理されていた。
◆椎倉山を知る人は地元でも数少ないのではなかろうか。何とかこの山名を残してほしいもんだ。地名が消えていく事は歴史も消えていくことになる。しぐら坂のしぐらは椎倉の名残であろう。【他にこの名が残っていないので しぐら坂トンネルと名付けた人はエライ!!】 この歴史を知る事になり 暑い中無理して出掛けたがたまには歴史を訪ねる山行もいいもんだ。永井隼人なる人物も知る事ができ 前回安桜山(関城跡 城主:永井隼人)へ何の知識もなく行ったのは何かの因縁を感じるがただの偶然だろうか?ページタイトルも椎倉山にしたかったが遠慮した。

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